レビュー:
『永遠のルパン』
タイトルの「Y」は作者の山上正月バージョンのルパンであるという意味のYです。
原作ではなく、アニメーション版の絵柄を少しクールにコミカライズしたタッチで描かれており、かなり格好よいです。
他の作家さんが描かれたルパンも幾つかありますが、山上さんのタッチが一番心地良くしっくりきました。
ストーリーもアニメ版のような雰囲気をベースに構成されていますが、掲載が青年誌だったため、それ程子供っぽい物語にはならず大人が読んでも十二分に楽しめるルパンです。スコッチでも飲みながらパラパラめくるのが本書の読み方としては似合っています。
以前原作のモンキー・パンチ先生と一度お酒を飲む機会に恵まれたことがあり、話のなかでこのYシリーズのことを伺ったところ、「監修ってなってるけど俺なんにもしてねーよ。ゲラも見てない」と笑ってられました。山上氏と編集の方の力による平成ルパン、存分に楽しんでみてください。