レビュー:
95年公開の10年ぶり5作目の『ルパン三世』劇場用作品。今回のルパンの獲物は、5000万ドルの価値があるといわれる失われたノストラダムスの予言書。それが保管されているのは、ダグラス財団が保有する地上1000メートルの超高層ハイテクビルの最上階。
予言書を保有していると主張するノストラダムス教団も、それを奪うためダグラス家の一人娘ジュリアを誘拐し、恐喝に出る。だが、ダグラスはそれを逆手にとって大衆の支持を集め、大統領選に望もうと企てる。
久しぶりの劇場版ということもあって、作画レベルの高さはもちろん、ダグラスビルのギミックなど細部に大変凝ったものとなっている。なお、本作品製作中に長年ルパンを演じてきた山田康雄が他界したため、今回から栗田貫一が代打に立って、なかなかの健闘ぶりをみせている。(田中 元)