レビュー：
『彼女たちの魅力が、ぎゅっと詰まってます！』
はっきりいって、CDジャケットで損してます。(笑)もっと彼女たちのセンスにあったものにすればよかったのに。
東方女子楽坊を初めてコンサート会場で聴くまでは、先発の「女子十二楽坊」の単なる亜流だと思っていたのですが、全く違いました。
先発の「女子十二楽坊」で不満だった、「とりあえず中国楽器で演奏してみました」といったところが全くなく、「シャングリラ」の、これが私たちの音楽です！と胸を張っているような躍動感や、「燈色的誘惑」に見られる豊かな詩情性が心を躍らせてくれます。中国楽器って、こんなに多彩な表情や表現方法があるんだ、と感心させられることしきりでした。それらをきちんと習得している彼女たちの技量も素晴らしいんですが。
また、特筆すべきは、補強サウンドの薄さ。
二胡を主体としたユニットではどうしても低音とパワー感が不足します。これを補うために「女子十二楽坊」はオケやシンセなどで手厚く補強しているのですが、反面これらの音の洪水の中に、楽器本来の音と躍動感が埋没してしまっています。
C-galではバックを最小限の補強にとどめ、彼女たちの音楽が自由に舞える空間を引き作っています。琴も独特の「胴鳴り」がきちんと入ってますし、二胡や笛も時に激しくときに甘く、実に表情豊かで躍動感があります。裏手で音楽を監督する人たちのセンスのよさに脱帽です。
ですが、彼女たちの魅力は、このCDに入りきれません！このCDを聴いて気に入った方は、ぜひ彼女たちのコンサート会場に行ってみてください！