レビュー:
『時代がかもし出す珠玉の名曲』
放送当時のままのテーマ、エンディングがやはり懐かしい。
モノラルであることがまた当時の気分を思い起こさせてくれる。
特にエンディングは好きだ。チャーリー・コーセイのあの声、哀愁の口笛、
泣きのギター。なんとも言いようがない。乾いた哀愁を漂わせた名曲・名演だ。
山下毅雄の音楽は素晴らしい。
しかし、アルバムに収められている比較的新しい録音はあまりいただけない。
ステレオで音もよくなっているが、逆にそのすっきりしたきれいさが、
「味」がなく感じられてしまう。
演奏も、昔のドライでかつ凄みのある感じには追いついてない。
やはり音楽には「時代」があるなと感じてしまう。
ルパンの音楽はまたあの「時代」が作り出した音楽でもあるのだろう。