SIMBA~高嶋ちさ子ベストコレクション

レビュー:
???わずか3年ほどの間に8枚ものアルバムをリリースするというのは、ほとんどの音楽家にとって想像すらできないペースである。それをあっさりやってのけたのが、ヴァイオリニストの高嶋ちさ子。コンサート活動に加え、TV番組の司会、雑誌の連載などで顔と名前を広く知られているからこそできたことだろう。
???演奏するのは、映画音楽、ポップ・ミュージックなどをクラシカルに編曲したものだったり、作曲家でピアニストの加羽沢美濃によるオリジナルだったり。クラシック音楽の小品を弾くこともある。このベスト盤にもそうしたものが何曲かずつ集められているが、一番成功しているのは「チャールダーシュ」「タイスの瞑想曲」のような、もともとクラシックのヴァイオリン奏者によってしばしば取り上げられてきた曲だ。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノの伴奏による控えめながらツボを心得た編曲が効いている。前者はテンポの速い部分でも心持ちゆっくりとしたペースを保ち、ジプシー・ヴァイオリンよりはモーツアルトの「ロンド」を思わせるような軽やかな演奏になっている。また、後者では「G線上のアリア」を意識した編曲がおもしろい効果をあげている。加羽沢の作曲になる「春のスケッチ」も、シンプルでさわやかな曲調が高嶋に合っている。映画音楽などを取り上げたトラックでは、アルペジオや重音、早いパッセージなどでクラシック調にしないときの方が楽しんで聴けた。(松本泰樹)

詳細:SIMBA~高嶋ちさ子ベストコレクション
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