レビュー:
『空回りの贖罪』
(総合7.67/10点)
TURN 14「ギアス 狩り」★★★★☆8/10点
彼女を死なせた罪は我にあり。ルルーシュの怒り、激情の暴走を
捉えた1本です。一兵士から見た問答無用の殲滅戦の惨さなど
誤解が誤解を呼び、正義の名の元に外道に走る不可解さ、
「心優しきダークヒーロー」という矛盾を的確に批判した痛切さが
響きます。安っぽい正義とはいえ所詮口先だけなのか・・・?
TURN 15「C の 世界」★★★★★9/10点
野望、希望、妄想が安く手に入るギアスの根底の
無意味さを曝け出した真相解明劇です。
短絡的な衝動は場しのぎに過ぎず、根本的な解決にはならない。
STAGE22、TURN13とは逆に心の弱さが自身に返る哀れな孤独、嘆きの優しさを
残酷に魅せ、目が離せませんでした。現実は融通が効かないからこそ面白い。
力に溺れぬ少年の葛藤はまだ「生きている」証拠と言えるでしょうか
TURN 16「超合集国決議第壱號」★★★☆☆6/10点
世界規模で展開する一大国家の進展に高揚感が高まります。
優位の王手が返って窮地に陥る様は前回同様。今回はスザク自身の
覚悟が空回りする葛藤もうまく相乗させており、元に戻った彼女の言葉が
胸に突き刺さります。ZEROの仮面が今まで以上に他者を拒絶する
孤独の象徴に感じられました。「王の力はお前を孤独にする」・・・言い得て妙ですね