レビュー:
『素直に喜べない再販』
待望の再販だが、何故こんな中途半端なBOXにしたのだろうか。
まず「マルメロの陽光」が収録されていない。以前同社から発売されていたので、権利切れ等の事情があるのだろうが、興味深いデビュー作「挑戦」の収録が代用扱いに感じてしまう。LDの「ビクトル・エリセ作品集」には三作品共収録されていたので残念だ。
次に単品販売がない。「ミツバチのささやき」だけでも同時単品発売して欲しかった。エリセ作品の中でも、やはり「ミツバチ?」は突出した作品ではないだろうか。「ミツバチ?」だけ購入したいファンも多いと思う。
画質については東北新社盤の酷さは有名なので、単にニュープリントしただけで済ませないで欲しい。アナログ調の英国盤、デジタル調の北米盤、一長一短だがどちらも手抜きはない。日本盤として丁寧なマスター製作を期待する。