レビュー:
『二人の演技に脱帽』
このドラマは映画の「猟奇的な彼女」とは別物として見たほうがいいと思います。オリジナルとして見れば、二人主役の、かなり面白い、泣かせるラブコメです。
11話で一つの映画となっているんですが、ところどころに出てくる言葉が伏線になっていて、11話通して見ると、つながりが見えてなかなかおもしろい作りになっています。また、映像(風景)が奇麗で、夕方の河原の土手、菜の花畑、富士山の見える岬はストーリーとは別に一見の価値があると思います。
必見は、主役二人のやり取りです。最近ではこんなにマッチしたコンビはないと思います。テンポのいい芝居、ほのぼのさせる芝居、泣かせる芝居、見ていて気持のイイ素敵な芝居をしています。たまに出る二人の素の笑顔が印象的です。その中でも二人の手紙を読むシーンは、心にグッと来るものがあり、メールではない昔ながらの手紙の温かさを気付かされると思います。
脇役の役者さんもラブコメらしく個性が強くて、主役二人とは別に楽しめるキャラクターになっています。もし続編があれば、脇役のセカンドストーリーも楽しめそうです。
ドラマで使われている音楽もじっくり聴いてみてください。主題歌は二つのバージョンがあり、ドラマの切ないシーンを引き立て、またサントラもこのドラマだけでなく他の番組で使われたりしてます。
全体的に「猟奇的」という言葉にこだわらなければ、全然楽しめます。ヒーローの優しさ、人のよさ、ヒロインのキュートなしぐさ行動、正直な気持が伝えられない「つよがり」。このドラマを見て二人にハマった人は多いはず。
これからの二人の共演に期待させる、また見てみたい作品です。